回生エネルギー実習装置

回生エネルギー実習装置

KENTAC 6920

特 徴

〇EVモータ駆動制御の実験が可能

 ・ブレーキ負荷に対するモータ駆動の実験

 ・トルク制御、速度制御の違いを実験

〇EVモータの特性測定実験が可能(トルク制御、速度制御)

 ・モータに供給される三相電力、慣性モーメント、加速度の実験

 ・システムの運転効率の測定

〇エネルギー回生実験が可能

 ・モータの回転速度に対する回転エネルギーと回生電力の測定

 ・慣性モーメントに対する回転エネルギーの関係を算出しそのエネルギーがバッテリーまた
はキャパシタに回生する手法と回生できるエネルギーの関係が学習できます。

〇PC画面上でのアプリケーション操作ソフトと動作パターンファイル変更によりモータ動作を
簡単に変更可能

〇Simtrol-mやCプログラムを使用して、PIDの制御定数より詳細なモータ動作の変更が可能


PC画面上でのアプリケーション操作ソフト

学習項目

(1)EV用モータ駆動制御と負荷との関係を学習

 ・ブラシレスモータの駆動方法

 ・センサの原理(レゾルバに加える交流波形と出力波形観測)、
ABZ変換波形(マイコンで読み込むための波形観測)

 ・モータ制御の為のPWM出力波形観測

 ・モータを駆動する技術とブレーキトルクとの関係を学習
※波形観測用のオシロスコープ等はご用意下さい

相補PWM波形                レゾルバ信号波形

tanθ = yθ/ xθ
θ = tan-1(yθ/ xθ)

(2)EV用モータの特性測定の学習

 ・トルク制御特性試験の学習

   NT特性曲線の測定

 ・速度制御特性試験の学習

   NT特性曲線の測定

 ・速度制御とトルク制御の違いを学習

    

トルク制御ブロック図            速度制御ブロック図

トルク制御と速度制御のNT特性      モータとブレーキとトルク計の構成例

(3)EV用モータの回生エネルギーの学習

 ・フライホイールをモータによって回転させて、回転体にエネルギーを蓄積する学習

 ・回生によって電気エネルギーに変換させ電力が蓄電デバイスに供給されることの学習

 ・蓄積用の二重相コンデンサやバッテリを使ったシステムの場合、蓄電されることで電圧が上昇しエネ
ルギーが回生されたことの学習

◇力行と回生時の特性グラフ

計測システムで計測した項目をパソコンに数値データ(CSV値)で格納します。
CSV値を表計算ソフトでグラフ化したイメージです。

・回生実験時の速度変化の
グラフ

この実験では速度制御によりフライホイールの回転速度を約20秒間で2000rpmまで上昇させます。
約20秒の定常状態を経て、約20秒でフライホイールが停止するまでブレーキをかけて回生状態にします。

・直流の電源電力と
インバータ電力のグラフ

フライホイールを2000rpmまで上昇させている間は力行が行わ電源電力、インバータ電力ともプラス方向の電力が消費されていますが約20秒の定常状態を経て約20秒でフライホイールが停止するまでブレーキをかけて電力がマイナスで回生状態になっています。

・直流の電源電圧の
推移グラフ

力行状態の約20秒までは、直流電圧が下がり、その後定常状態となって電圧が上昇してます。
約30秒で電源からの電力供給を絶っているので、2重相コンデンサのエネルギーが消費され電圧が下がりますが、約40秒から回生動作に入りコンデンサ電圧が上昇し、回生によりエネルギーが蓄電されているのが確認できます。

フライホイールとモータ

(4)モデルベース開発環境 Simtrol-mによるシミュレーションとプログラムの変更、
   PID定数の変更等の学習

Simtrol-mで作成モータ用制御ブロック図    PID定数変更による応答のイメージ図

C言語生成→機械語にコンパイル→CPUにダウンロード→運転

仕 様

標準装備

〇実験用モータ    :DC24V,バッテリ駆動用永久磁石同期モータ

            200W,2000rpm,センサ レゾルバ

〇回生用フライホイール:3枚構成(鉄製)

〇実験用架台     :アルミ製(550~850) オプションによって長さを可変

〇インバータ     :CPU SH2 7085

            IPM(600V,30A)

            電流センサ 入力側(1台) 出力側(2台)

            ±200A/0.625V~4.375V

〇計測システム    :CPU SH2 7216

            DC側・AC側電圧・電流センサ・電圧・電流・電力・回転数を計測

            パソコンにCSV形式にて格納

〇負荷装置      :ヒステリシスブレーキ

〇ブレーキ電源    :24V,1A

〇操作画面ソフト(PC用)

〇モータ制御開発支援システム

〇サンプルプログラム(インバータ制御用)

〇寸法

実験用モータ架台:約190(W)×150(D)×185(H)mm 約6kg

回生用フライホイール付架台:約230(W)×200(D)×260(H) 約33kg

実験用ベース架台:約550~800(W)×250(D)×60(H) 約16~23kg

インバータ寸法:約350kg(W)×250(D)×170(H)mm 約3.5kg

計測システム:約260(W)×280(D)×75(H)mm 約3kg

モータ負荷装置(パウダーブレーキ):約150(W)×150(D)×185(H)mm 約7kg

ブレーキ電源:約107(W)×345(D)×150(H)mm 約5kg

ユニポーラ電源:約430(W)×460(D)×230(H)mm 約16kg

2重層コンデッサ:約300(W)×300(D)×130(H)mm 約5kg

バッテリ:約180(W)×76(D)×167(H)mm 約6kg×2台

充電器:約290(W)×140(D)×180(H)mm 約2.5kg

位置センサ(エコンダ)架台:約70(W)×150(D)×140(H)mm 約0.8kg

 

実験用モータ       フライホイール    ヒステリシスブレーキ

  

ブレーキ用電源      計測システム          モータ用ベース

インバータ

〇電源システム:Ⓐ又はⒷを選択して下さい。

Ⓐユニポーラ型電源及び2重層コンデンサ(電源:30V,±10A コンデンサ:26.6F(5直列))
Ⓑバッテリ(充電器付)及び過電流保護遮断器(12V産業用シールバッテリ×2台)
※回生により電圧が上昇したことの計測にはⒶユニポーラ型電源及び2重層コンデンサが適し
ています。

Ⓐ 

 ユニポーラ型電源

Ⓑ 

バッテリ     遮断器      充電器

オプション品

〇トルク計   :小野測器製(5Nmトルク計、及び架台)
またはユニパルス製(軸に固定、架台必要なし)
(トルク計を付ける場合はPC画面ソフトウェアがトルク計測用になります)

〇位置センサ  :エンコーダ(両軸仕様のモータ、エンコーダ用プログラム付属)

ユニパルス製

 

位置センサ(エンコーダ)